「ブレードランナー スケッチブック」に見るリドリー・スコットの壮絶なる執念!
今回も前回に引き続きリドリースコットを取り上げる。ストーリーに説得力を持たせるための「細部へのこだわり」だ。
「ブレードランナー スケッチブック」というブレードランナーの設定画集を持っているのだが、改めて眺めてみるとリドリースコットのこだわりが見えてくる。
世界観を作り上げるのに必要なデザインは乗り物、建物、小道具だが、ここでも予算、芸術、マーケティングの秘訣が詰め込まれている。
セットや、小道具のひとつひとつが、使い込まれた現実感と未来感の両面を持っている。
リドリーは元々グラフィックアーティストでもあり、ブレードランナーでは当初ディレクターでありながらデザイナーの肩書きも持っていた。
上のイラストはリドリーによる初期ストーリーボードだ。
これが途中からメビウスの参加により、彼がデザイン全般をこなしていくことになる。
上のイラストはメビウスによるもの。
そしてなんといっても出色なのは、セットに使われた看板や広告の数々だ。
下の写真はどれも映画の中に使われたものだ。
日本人から見ると笑ってしまうが、欧米人から見ると異国感や近未来感を感じるのだろうか。
ちなみにブレードランナーの時代設定は2019年。もうすぐそこまで来ているのだ!
ゴールドブレンドはこの時代まで生き残っていることを当時から予見していたのだ。
ブレードランナー以降、SFものに出てくる未来都市がどれもブレードランナー風になり、今でも脱却できずにいるのは、それだけブレードランナーが当時どれだけ画期的であったかを証明しているし、時代を越えたマスターピースである事は疑いのない事実であろう。
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